妊娠中のだるさ・疲れやすさと漢方|「気」を補って、母子ともに元気な毎日を

はじめに

妊娠が分かってうれしい気持ちの一方で、「とにかく体が重い」「少し動いただけで息が切れる」「昼間もずっと眠くて家事が手につかない」といったお悩みを抱えていらっしゃる方は少なくありません。実際、妊娠中の女性の多くが妊娠初期と後期を中心に強い倦怠感(けんたいかん=体がだるく重く、力が出ない感じ)を自覚するとされ、国内外の調査では妊婦さんの7割から9割程度が何らかの疲労感を経験すると報告されています。

これは決して気のせいでも、頑張りが足りないからでもなく、ホルモン環境(体の中のホルモンのバランス)と全身の循環(血の巡り)が大きく変化することによる、ごく自然な体の反応です。とはいえ、日常生活に支障が出るほどのだるさが続くと、心にも負担がかかります。

東洋医学ではこうした状態を「気(き=体を動かし、温めるエネルギー)」が不足した状態、すなわち「気虚(ききょ=エネルギー不足)」として捉え、体質そのものを整えることを大切にします。今回は、妊娠中のだるさ・疲れやすさについて、仙台の漢方薬局・運龍堂の視点から解説します。


妊娠中のだるさ・疲れやすさが起こりやすい理由

● 西洋医学的な観点から

妊娠が成立すると、まず黄体(おうたい=排卵のあと卵巣にできて、ホルモンを出す部分)から分泌されるプロゲステロン(黄体ホルモン)が急激に増加します。プロゲステロンには体温を上げ、平滑筋(へいかつきん=意思では動かせない胃腸や血管の筋肉)をゆるめ、中枢神経(脳や神経)に働いて眠気を誘う作用があるとされています。非妊娠時と比べて基礎体温が0.3〜0.6度ほど高い状態が続くことも、だるさや微熱感の一因と考えられています。

次に大きいのが血液の巡り方の変化です。妊娠中は胎盤や子宮への血流を確保するため、循環血漿量(じゅんかんけっしょうりょう=体を巡る血液の液体成分の量)が妊娠末期には非妊娠時の約40〜50パーセント増加します。

一方で赤血球量(酸素を運ぶ赤い血球の量)の増加は20〜30パーセント程度にとどまるため、血液が相対的に薄まり、いわゆる「妊娠性貧血(水血症・すいけっしょう=血液が水で薄まったような状態)」の状態になりやすくなります。日本の基準では、ヘモグロビン(血液が酸素を運ぶ成分)値11.0g/dL未満またはヘマトクリット(血液に占める赤血球の割合)値33パーセント未満が妊娠貧血とされ、妊婦さんの2割前後が該当するとも報告されています。

鉄の需要も跳ね上がります。妊娠全期間で必要となる鉄はおよそ1000ミリグラムとされ、日本人の食事摂取基準(国の栄養の目安)では、妊娠中期・後期の推奨量は非妊娠時に比べて1日あたり約8ミリグラムの付加(上乗せ)が必要とされています。

加えて、心拍出量の増加による心臓への負担もあります。大きくなった子宮によって横隔膜が押し上げられること、頻尿や胎動による睡眠の分断なども重なり、疲労感が積み重なりやすい環境になります。これらは生理的な変化ですが、動悸やめまいが強い場合は甲状腺機能異常や貧血の進行が隠れていることもあるため、必ず主治医にご相談ください。


● 東洋医学(漢方)の観点から

漢方では、妊娠中の体を「母体の気血(きけつ=体のエネルギーと栄養)が胎児を養うために大量に使われている状態」と捉えます。そのため、もともとの体質にかかわらず、妊娠中はどなたも気血が不足しやすくなるのです。

まず中心となるのが「気虚(ききょ)」です。気とは生命エネルギーであり、体を動かし、温め、内臓を持ち上げ、外邪(がいじゃ=風邪や冷えなど外から体をおびやかすもの)から守る力を指します。気が不足すると、疲れやすい、話すのがおっくう、汗をかきやすい、風邪をひきやすいといった症状が現れるとされています。

次に「血虚(けっきょ=血が足りない状態)」。血(けつ)は全身を潤し栄養する物質で、不足すると顔色が青白い、めまい、動悸、不眠、髪や爪のトラブルなどが出やすくなります。西洋医学でいう貧血と重なる部分がありますが、漢方の血虚はより広い概念です。

これらの土台となるのが「脾虚(ひきょ=胃腸の力が落ちた状態)」です。脾(ひ)は消化吸収を担い、飲食物から気血を作り出す源とされます。つわりや食欲不振で脾の働きが落ちると、いくら食べても気血が生まれず、だるさが慢性化します。

また、水分代謝が滞って「痰湿(たんしつ=たまった水分がどろりと停滞した状態)」が生じると、体が重だるい、頭が重い、むくむといった症状につながるとされています。さらに、妊娠を維持する根本の力は「腎(じん=成長・生殖・老化をつかさどる生命力の源)」が担うと考えられており、「腎虚(じんきょ=生命力の蓄えが減った状態)」があると腰のだるさ、足の冷え、耳鳴り、強い脱力感が出やすくなります。運龍堂では、こうした証(しょう=体質と今の状態の漢方的な見立て)の組み合わせを丁寧に見極めたうえでご提案しています。

主な症状

妊娠中のだるさは、単なる「眠い」だけでは終わらないことが特徴です。よくみられるのは、朝起きた時点ですでに疲れている、少し歩いただけで息切れや動悸がする、立ちくらみやめまいがする、集中力が続かない、家事や仕事の途中で横になりたくなる、といった全身症状です。

加えて、肩こりや腰のだるさ、足のむくみ、こむら返り(ふくらはぎがつること)、手足の冷え、顔色がさえない、髪が抜けやすいといった訴えも重なりやすくなります。精神面では、気分の落ち込み、イライラ、涙もろさ、不安感が出ることもあります。日中の強い眠気と夜間の中途覚醒が同時に起こり、睡眠の質が下がって疲労が抜けないという悪循環も少なくありません。安静にしても改善しない強い倦怠感、息苦しさ、めまいの悪化がある場合は、早めに産科の主治医を受診してください。


服用可能な漢方薬・薬膳素材

妊娠中の漢方薬は、安全性の観点から慎重な選択が必要です。ここでは古来より妊娠期にも比較的用いやすいとされる処方(しょほう=漢方薬それぞれの決まった組み合わせ)を中心にご紹介しますが、いずれも自己判断での服用は避け、必ず主治医および漢方の専門家にご相談のうえでお使いください。


● ①当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)

当帰(とうき)、芍薬(しゃくやく)、川芎(せんきゅう)、茯苓(ぶくりょう)、白朮(びゃくじゅつ)、沢瀉(たくしゃ)の六味(ろくみ=6種類の生薬)からなる、産婦人科領域で最もよく用いられる処方のひとつです。生薬(しょうやく)とは、漢方薬の原料になる植物や鉱物などの素材のことです。血を補って巡らせ、余分な水分をさばく(体の水分の偏りを整える)働きがあるとされ、古くから「安胎薬(あんたいやく=妊娠を穏やかに保つために使われてきた薬)」としても知られてきました。冷え症で色白、疲れやすく、むくみやすい、めまいや立ちくらみがある、貧血傾向といった血虚と水滞(すいたい=余分な水分が体にたまった状態)を併せ持つタイプに適するとされています。妊娠中の使用実績が豊富な処方ですが、胃腸が弱い方では食欲不振が出ることもあるため、体調をみながら調整します。

● ②補中益気湯(ほちゅうえっきとう)

黄耆(おうぎ)、人参(にんじん)、白朮、当帰、陳皮(ちんぴ)、大棗(たいそう)、柴胡(さいこ)、甘草(かんぞう)、生姜(しょうきょう)、升麻(しょうま)で構成される、気虚の代表的な処方です。胃腸の働きを高めて気を補い、下がった気を持ち上げるとされ、「医王湯(いおうとう)」の別名でも呼ばれます。とにかく疲れて体に力が入らない、食欲がない、声に力がない、汗をかきやすい、風邪をひきやすいといった全身倦怠感の強いタイプに向くとされています。甘草を含むため、長期・多量の服用ではむくみや血圧上昇(偽アルドステロン症・ぎアルドステロンしょう=甘草のとりすぎで起こることがある副作用)に注意が必要です。

● ③六君子湯(りっくんしとう)

人参、白朮、茯苓、半夏(はんげ)、陳皮、大棗、甘草、生姜からなり、脾虚に痰湿を伴う状態に用いられる代表処方です。胃腸の働きを助けて水分の停滞をさばくとされ、つわりが長引いて食欲が戻らない、みぞおち(胸の下の、くぼんだところ)がつかえる、食後に眠くなる、胃がもたれてしっかり食べられずだるいというタイプに適するとされています。食べられるようになることで気血が作られ、結果として疲労感の改善につながることが期待されます。半夏を含むため、使用にあたっては専門家の判断を仰いでください。


● ④香砂六君子湯(こうしゃりっくんしとう)

六君子湯に香附子(こうぶし)と縮砂(しゅくしゃ)などを加えた処方で、気の巡りを整える力が強められています。縮砂は古来より胃を温めて吐き気を鎮め、胎を安んじる(お腹の赤ちゃんを穏やかに保つ)生薬として知られています。

胃腸が弱いことに加えて、ストレスや緊張でみぞおちが張る、げっぷやガスが多い、気分が塞いで食が進まないといった、気滞(きたい=気の巡りが滞った状態)を伴うだるさに向くとされています。心身の緊張がほぐれることで、睡眠の質が上がり疲労回復につながる場合もあります。


● ⑤人参養栄湯(にんじんようえいとう)

人参、黄耆、当帰、芍薬、地黄(じおう)、白朮、茯苓、桂皮(けいひ)、遠志(おんじ)、五味子(ごみし)、陳皮、甘草の十二味(じゅうにみ=12種類の生薬)からなる処方です。気と血の両方を同時に補うので「気血双補(きけつそうほ)」と呼ばれます。

強い倦怠感に加えて、顔色が悪い、動悸、息切れ、寝つきが悪い、不安感が強い、手足が冷えるといった気血両虚(きけつりょうきょ=エネルギーも栄養も不足した状態)のタイプに用いられるとされています。滋養に富む(栄養を補う力が強い)反面、胃にもたれることがあるため、消化力が落ちている時期は少量から始めるなどの配慮が必要です。妊娠中の使用は必ず専門家の管理下で行ってください。


● 薬膳素材

日々の食事に薬膳(体を整える食事の工夫)の考え方を取り入れることは、妊娠中でも無理なく続けられる養生法(ようじょうほう=暮らしのなかで体を整える方法)です。

大棗(たいそう/なつめ)は、脾を補って気血を養い、精神を安定させるとされる代表的な素材です。乾燥したものを2〜3粒、お粥やスープに入れて煮込むと自然な甘みが出ます。

山薬(さんやく/長芋・自然薯)は、脾・肺・腎の三臓(さんぞう=胃腸・呼吸・生命力をつかさどる三つのはたらき)を補うとされ、消化を助けながら体力を養います。すりおろしてご飯にかけたり、短冊に切って和え物にすると手軽です。

蓮子(れんし/蓮の実)は、脾を丈夫にし、心を落ち着けて眠りを助けるとされます。乾燥蓮子を一晩水に浸してからスープやお粥に加えます。竜眼肉(りゅうがんにく)は血を補い、疲れと不眠を和らげるとされる素材で、数粒をそのまま食べたり、なつめと合わせてお茶にするのがおすすめです。

枸杞子(くこし/クコの実)は、肝腎(かんじん=肝と腎)を補い目の疲れをやわらげるとされ、色鮮やかで料理の彩りにもなります。1日10粒程度をヨーグルトやスープに。黒胡麻(くろごま)は腎を補い、血を養うとされ、すりごまにして毎食小さじ1杯を目安に。粳米(うるちまい=ふだん食べているお米)に鶏肉となつめ、山薬を加えて炊いた「養気粥(ようきがゆ)」は、妊娠中の朝食としても取り入れやすい一品です。

いずれも常識的な量を守り、体質に合わない場合は中止し、専門家にご相談ください。


注意が必要な漢方薬

妊娠中は、母体だけでなく胎児への影響を考える必要があるため、避けるべき生薬・慎重に扱うべき生薬があります。

まず、明確に避けたほうがよいとされるのが、強い瀉下(しゃげ=お通じを強く促すこと)作用や駆瘀血(くおけつ=滞った血を追い出すこと)作用を持つ生薬です。大黄(だいおう)や芒硝(ぼうしょう)は腸管を強く刺激し、子宮収縮(しきゅうしゅうしゅく=子宮が縮む動き)を誘発するおそれがあるとされます。

麝香(じゃこう)は強い活血(かっけつ=血の流れを動かすこと)・開竅(かいきょう=意識や感覚の通り道を強く開く)作用があります。古来より妊婦への禁忌(きんき=使ってはいけないこと)とされてきました。

紅花(こうか)、桃仁(とうにん)、牡丹皮(ぼたんぴ)、水蛭(すいてつ)、莪朮(がじゅつ)、三稜(さんりょう)なども血を強く動かす作用があり、原則として妊娠中は避けるべきとされています。これらを含む処方には、桃核承気湯、通導散、大黄甘草湯、防風通聖散などがあります。桂枝茯苓丸は牡丹皮・桃仁を含むため、妊娠中は特に慎重な判断が求められます。

慎重使用(必要性と量を確かめて慎重に使う扱い)とされるものには、附子(ぶし)・烏頭(うず)などの強い温熱作用(体を強く温める作用)を持つ生薬、半夏(はんげ)、薏苡仁(よくいにん)、甘草の長期大量投与などがあります。

市販の漢方製剤(かんぽうせいざい=顆粒や錠剤などに加工された漢方薬)であっても、これらが含まれていることは珍しくありません。妊娠が分かった時点で、服用中のすべての薬・サプリメントを主治医と薬剤師に伝え、継続の可否(続けてよいかどうか)を確認することが何より大切です。


おすすめの食品

妊娠中のだるさ対策では、「気血を作る材料をそろえること」と「消化に負担をかけないこと」の両立が要になります。

鉄分を含む食品としては、赤身の牛肉、豚レバー(ただしビタミンAのとりすぎを避けるため、週1回・少量まで)、かつお、まぐろ、あさり、しじみなどのヘム鉄(動物性の、吸収されやすい鉄)が吸収に優れています。植物性では、小松菜、ほうれん草、切り干し大根、ひじき、大豆製品、レンズ豆などが挙げられます。非ヘム鉄(植物性の、吸収されにくい鉄)はビタミンCと一緒にとることで吸収が高まるとされるため、ブロッコリーやパプリカ、いちご、柑橘類を組み合わせるとよいでしょう。

たんぱく質は気血の材料そのものです。鶏むね肉、白身魚、卵、豆腐、納豆、ヨーグルトなど、消化のよいものを1日3回に分けてとるのがおすすめです。葉酸(ようさん=赤ちゃんの体づくりに欠かせないビタミンの一種)は緑黄色野菜、枝豆、アボカド、いちごに多く含まれ、妊娠中は1日480マイクログラム程度が推奨されています。ビタミンB12は魚介類や卵、乳製品に、亜鉛は牡蠣(加熱調理したもの)や赤身肉に含まれます。

東洋医学的には、体を冷やさない「温性・平性(おんせい・へいせい=体を温める性質、どちらにも偏らない性質)」の食材が基本です。生姜、ねぎ、かぼちゃ、にんじん、さつまいも、白米、鶏肉、味噌などが該当します。冷たいサラダより温かいスープ、生野菜より蒸し野菜を意識すると、胃腸の負担が減り気血が作られやすくなるとされています。


避けた方が良い食品・飲み物

まず、体を冷やすものは控えめにしましょう。氷入りの飲み物、アイスクリーム、冷たい牛乳、生野菜の大量摂取、南国産の果物(マンゴー、パイナップル、バナナなど)は、脾の働きを弱め、だるさやむくみを悪化させる要因になるとされています。

カフェインは鉄の吸収を妨げるため、食事の前後1時間はコーヒー、紅茶、緑茶を避けるのが望ましいとされます。世界保健機関(WHO)などは妊娠中のカフェイン摂取を1日300ミリグラム未満(コーヒーなら2杯程度まで)とすることを勧めています。アルコールは胎児性アルコール症候群(母親の飲酒によって赤ちゃんの発育や発達に障害が起こるもの)のリスクがあり、量にかかわらず完全に控えてください。

そのほか、糖分の多い菓子や清涼飲料水は血糖(けっとう=血液中の糖の量)の乱高下を招き、かえって強い眠気やだるさを引き起こすことがあります。脂っこい揚げ物や味の濃い加工食品も、消化に負担をかけ痰湿を生みやすいとされています。生肉、生魚、加熱不十分な卵、非加熱のナチュラルチーズ(加熱殺菌をしていないタイプのチーズ)などは感染症予防の観点から避けましょう。ハーブティーも種類によっては妊娠中に不向きなものがあるため、事前にご確認ください。

日常生活での対策

運動については、経過が順調であれば主治医の許可を得たうえで、1日20〜30分程度のウォーキングやマタニティヨガ、マタニティスイミングなどの有酸素運動が勧められます。「少し息が弾むが会話はできる」程度が目安です。体を動かすことは気血の巡りを助け、かえって疲労感をやわらげるとされています。ただし、お腹の張りや出血があればすぐに中止してください。


睡眠は、夜11時までに就寝することを目標に。東洋医学では夜間に血が肝(かん=気の巡りと感情の安定をつかさどる)に納まり回復すると考えます。左側を下にして横向きになり、抱き枕やクッションを膝の間に挟むと、子宮による大静脈(心臓へ血液を戻す太い血管)の圧迫が減り楽になります。日中の昼寝は20〜30分程度にとどめると、夜の睡眠を妨げにくくなります。

ストレス管理も重要です。完璧を目指さず、家事は手を抜き、周囲に頼ることを自分に許してあげてください。深い腹式呼吸(ふくしきこきゅう=お腹をふくらませるようにする深い呼吸)を1日数分行うだけでも、気の巡りが整いやすくなります。

ツボでは、足三里(あしさんり/膝のお皿の外下方、指4本分下)が胃腸を整え気を補うツボとして知られ、内関(ないかん/手首のしわから指3本分肘側)は吐き気や動悸をやわらげるとされます。指の腹で心地よい強さで5秒ほど押すのを数回。なお、三陰交(さんいんこう)や合谷(ごうこく)は子宮収縮を促すとされ、妊娠中の強い刺激は避けるべきとされていますのでご注意ください。

まとめ

妊娠中のだるさや疲れやすさは、プロゲステロンの増加、循環血漿量の急増による相対的な貧血、鉄需要の高まりといった生理的変化に加え、東洋医学でいう「気虚」「血虚」「脾虚」「腎虚」といった体質のかたよりが重なって生じると考えられています。だからこそ、単に休むだけでなく、気血を作る力そのものを底上げする視点が大切になります。当帰芍薬散や補中益気湯、六君子湯などは妊娠期にも比較的用いやすい処方とされていますが、体質や時期によって適否(合うか合わないか)は変わりますし、大黄・麝香・牡丹皮・紅花・桃仁・芒硝などを含む処方は避ける必要があります。なつめや山薬、枸杞子といった薬膳素材を毎日の食卓に少しずつ取り入れることも、無理なく続けられる養生です。

運龍堂では、仙台の実店舗にて、妊娠中の方お一人おひとりの体質と経過を丁寧にうかがいながら、産科の主治医の治療方針を尊重したうえでのご提案を行っております。遠方の方やつわり・体調不良で外出が難しい方のために、オンラインでのご相談(オンライン診療・遠隔相談)にも対応しております。ご自宅にいながら専門家に相談いただけますので、どうぞお気軽にお問い合わせください。


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